＜始動　衆院選＠いばらき＞７区・１区　最新情勢

　衆院議員の任期満了が来年十月に迫る中、菅義偉内閣が発足し、県内でも早期の衆院解散・総選挙ムードが高まる。県内七小選挙区の最新情勢を探った。（衆院選取材班） ◆７区「無敗の男」野党に 　「無敗の男」とも呼ばれる現職の中村喜四郎氏が、自民党現職の永岡桂子氏の初出馬以降、五連勝中。永岡氏はいずれも比例復活に甘んじてきた。だが、長らく「保守系無所属」を貫いた中村氏が新「立憲民主党」に参加したことで、従来の「保守分裂」の構図は大きく変わりそうだ。 　自民の旧竹下派エースだった中村氏は、一九九四年のゼネコン汚職事件で逮捕され自民を離党。その後も、父母の代から続く後援会組織「喜友会」の結束力を背景に、十四回の当選を重ねてきた。 　政党の後ろ盾のない中村氏が無類の強さを誇った要因の一つは公明党だ。公明は過去四回の選挙で永岡氏ではなく、無所属の中村氏を支援・推薦し、自公協力の「治外法権」になっていた。だが、中村氏が完全に野党に軸足を置くことになり、状況は一変。公明県本部幹部は「まだ何も検討していない」とけむに巻くが、永岡氏シフトは既定路線とみられている。 　一方、中村氏は共産党との距離を縮める。共産を巻き込んだ野党共闘の意義を説く中村氏は、二〇一八年の県議選では共産候補に為書きを送り、今年一月の共産党大会にも出席。共産は候補者擁立を見送り、中村氏の支援に回る方向だ。 　前回の共産候補の得票は約一万八千票。単純計算では、この分が中村氏に上積みされ、二万票程度とされる公明票が永岡氏に移れば、中村、永岡両氏の得票は拮抗（きっこう）する。ただ、中村氏の野党シフトが従来の保守地盤にどう影響するかなど、不確定要素もある。 　永岡氏にとっても次回は正念場。自民では「小選挙区で二連敗したら次は公認しない」のが原則だが、永岡氏の場合は特殊な選挙区事情が考慮されてきた。永岡氏を支える自民県議は「今度は『公明』を言い訳にできない」と指摘する。 ◆１区　カギを握る共産票 　自民党現職の田所嘉徳氏と無所属元職の福島伸享（のぶゆき）氏の四度目の対決となる見通し。過去三回は田所氏が勝利し、福島氏は二〇一四年のみ比例復活を果たした。次回は共産党が候補者を立てずに福島氏を支援する方向で検討に入っており、接戦もあり得る。 　旧下館市（現筑西市）の市議、県議を務めた田所氏は厚い保守地盤に支えられている。さらに過去三回とも公明党の推薦を得て、いずれも十万票を超える安定した得票を維持してきた。 　一方、経済産業官僚出身で水戸市が地盤の福島氏は、旧民主党などから六回連続で立候補。前回一七年は民進党の分裂を受けて「希望の党」から出馬したが、約八万二千票を得ながら党の不人気が災いし、比例復活もかなわなかった。 　前回の落選後、無所属で活動してきた福島氏は、新「立憲民主党」にも今のところ加わっていない。福島氏は「希望の党で失敗しており、立民に参加するにも大義が必要だ。有権者の声を聞き慎重に判断したい」と話す。 　次回、福島氏の追い風になりそうなのが共産党だ。県委員会は既に候補者擁立を見送る方針を発表。福島氏とも支援を視野に協議を進めている。 　前回の共産候補の得票は二万二千票余り。単純に福島氏の得票と合わせると十万四千票で、田所氏（十万八百票）をやや上回る。 　前回、田所氏の選対本部長を務めた自民の白田（はくた）信夫県議は「共産票は地元市議などの個人人気に支えられている部分もあるが、ある程度、福島氏に流れるのは間違いない」と指摘。「われわれとしては、大票田の水戸市でしっかり票を固めることが大切だ」と気を引き締める。 　１区では田所、福島両氏のほか、日本維新の会が候補者擁立を模索する動きもある。 関連キーワード 茨城 logo-en-hatena logo-en-twitter logo-en-facebook logo-en-line 関連記事ピックアップなぜうその報告　答えず　川口いじめ直接謝罪　元校長メモ読み上げ「深く反省」首都圏ニュース(2022年1月7日)俳優 滝藤賢一さん 家族6人 2LDKで暮らしています！精子取引トラブルで訴訟「京大卒独身日本人と言ったのに…経歴全部ウソ」精子提供者を女性が提訴　全国初か社会(2021年12月27日)これは「しつけ」なのか、親のメンツなのか〈お父ちゃんやってます！加瀬健太郎〉「靴下屋」会長、奈良で事故死　妻と道路横断中、車にはねられ社会(2022年1月7日)小池都知事が本紙に語った危機感「駐車場にコンセントさえない」、コロナ「敵が入れ替わった」社会(2021年12月29日)蓄膿症の原因は鼻じゃない？蓄膿症に効く日本唯一の処方とはAD（源平製薬）「黒酢の21倍」耳鳴り世代が号泣の裏ワザとはAD（アイリンクス）Recommended by
(function() {
var pa = document.createElement(""script""); pa.type = ""text/javascript""; pa.charset = "utf-8"; pa.async = true;
pa.src = window.location.protocol + "//api.popin.cc/searchbox/tokyo-np.js";
var s = document.getElementsByTagName(""script"")[0]; s.parentNode.insertBefore(pa, s);
})();  おすすめ情報
首都圏ニュースの新着 記事一覧 ＜新型コロナ＞静岡県内77人感染 　静岡県内では七日、新たに七十七人の新型コロナウイルス感染が確認された。　浜松市が三十人、沼津... 1月8日 ＜新型コロナ＞成人式　悩む自治体　感染急拡大で「代替案も」 　新型コロナウイルスが急拡大している中、各地で成人式が開催される。昨年は中止や一堂に会しての実施は見送... 1月8日 若者よ　知らなきゃ「188（いやや）」　消費生活相談ホットライン　高校生が啓発消しゴム 　消費生活相談の窓口になる消費者ホットライン「１８８（いやや！）」を若い人たちに知ってもらうた... 1月8日 ＜新型コロナ＞群馬県で87人感染　90代男性が死亡 　群馬県と前橋、高崎市は七日、新型コロナウイルスに新たに計八十七人が感染していると確認したと発表した。... 1月8日 今年の群馬県内選挙　参院選や12市町村首長選　4市町村の議員選も 　群馬県内では今年、参院選と、十二市町村で首長選、四市町村の議会で改選が予定されている。参院選群馬選挙... 1月8日 ＜コロナと生きる＠いばらき＞成人式に接種証明など要請　知事、感染拡大を危惧　全市町村へ 　新型コロナウイルスの新規感染者急増を受け、茨城県は七日、週末の成人式に出席する新成人に対しワクチンの... 1月8日
googletag.cmd.push(function() { googletag.display(""div-gpt-ad-tn/article/footer_rect_left""); });
googletag.cmd.push(function() { googletag.display(""div-gpt-ad-tn/article/footer_rect_right""); });