フィールドワークでエプロンやかっぽう着をまとい、調理を手伝う高校生ら 若者向けの「子ども食堂学生ボランティアスタートアップ講座」の第二部として、川口市内で催されている子ども食堂の現場に飛び込み、手伝ったり見学したりする実践講座(フィールドワーク)が開かれた。受講生らは見聞を踏まえ、オリジナルな子ども食堂の年内の立ち上げに向けて、六月から構想を練る。(大西隆) フィールドワークの舞台となったのは、講座を企画した一人、不動産会社勤務の佐藤匡史(まさし)さん(46)らのボランティアグループが手掛ける「川口こどもホープ食堂」。一年余り前から毎月一回、川口中央福音自由教会(同市上青木六)を借りて昼食を提供している。未就学児は無料、十七歳まで百円、十八歳から三百円。 この日のメニューは、おにぎり二個とウインナー炒め、ゆで枝豆。全部で五十食を用意する段取りを立てた。調理を手伝おうと、早速、エプロンや三角巾を身にまとう女子高生らも。 「いろいろなイベントが同時に進行するけれど、時間通りに動くことが目的ではないので、焦らなくても大丈夫。とにかく笑顔を忘れないで」。佐藤さんは事前ミーティングで、初参加の受講生らの緊張を解きほぐすように呼び掛けた。 最も気を配るのは、やはり食中毒の防止。ボランティアの調理担当リーダー高尾千愛(ちあき)さん(30)が衛生対策の十カ条を読み上げる。 「三七度以上の体温がある方、体調がすぐれない方は参加しない」「手洗いは作業の都度に頻繁に。手のひらと甲、爪の間を念入りに」…。注意を喚起して仕事に取り掛かった。 この食堂の特色は「大人の背中シリーズ」と称するイベント。多様な分野のプロに登場を依頼し、子どもらが夢や希望を膨らませるきっかけをつくる。地域に開かれたイベントは、家庭の貧富を問わず参加しやすい雰囲気の創出にもつながっているという。 この日に招いたのは、車いすを利用する女性三人のユニット「BEYOND(ビヨンド) GIRLS(ガールズ)」。障害者のイメージをひっくり返そうと、歌や踊り、スポーツなどに体当たりで挑戦、共感を呼んでいる。食堂利用の家族連れやボランティアら約五十人が一緒になって楽しみ、昼食をほおばった。 「地域内でつながり合えば、見捨てられる子どもはいなくなるのでは」。日本の子どもの貧困問題を研究中で、フィールドワークに参加した中等教育学校四年の中村日菜子さん(16)はそう語る。「子どもが一人で困難を抱え込まない環境づくりが大切と思う」 人間福祉を学ぶ大学二年の岡田優里さん(19)は「子どもだけでなく、おじいちゃん、おばあちゃんを交えた多世代コミュニケーションの場になっていると初めて知った」と話す。銅版画家とも出会い、作品をあしらった絵はがきをもらった。「珍しい職業の人と触れ合えたのも新鮮だった」と述べ、子どもの居場所づくりへの意欲を見せた。 関連キーワード 埼玉 logo-en-hatena logo-en-twitter logo-en-facebook logo-en-line 関連記事ピックアップ「有名人の娘だから?」と不安だった神田沙也加さんに宮本亞門さんが返した言葉 追悼ツイートで明かす文化・芸能(2021年12月19日)俳優 滝藤賢一さん 家族6人 2LDKで暮らしています!「絶対隠す」と決めた過去、ありのままに語り厚労省に採用…施設で育った女性「少しでもいいことに」社会(2022年1月4日)技能五輪Road to Tokyo レストランサービスの“若き匠”金メダルへの猛特訓に密着AD(TOKYO MX on 東京新聞)小池都知事が本紙に語った危機感「駐車場にコンセントさえない」、コロナ「敵が入れ替わった」社会(2021年12月29日)精子取引トラブルで訴訟「京大卒独身日本人と言ったのに…経歴全部ウソ」精子提供者を女性が提訴 全国初か社会(2021年12月27日)弥生時代と現代の「暮らしやすさ」の共通点とは?|大阪/高槻市AD(ハフポスト)記憶力を上げる”近道”!毎日10分動画見るだけで記憶力が驚くほど激変AD(株式会社Art of Memory)Recommended by
(function() {
var pa = document.createElement(""script""); pa.type = ""text/javascript""; pa.charset = "utf-8"; pa.async = true;
pa.src = window.location.protocol + "//api.popin.cc/searchbox/tokyo-np.js";
var s = document.getElementsByTagName(""script"")[0]; s.parentNode.insertBefore(pa, s);
})(); おすすめ情報
首都圏ニュースの新着 記事一覧 <再発見!伊豆学講座>源頼家 闘争の末、悲運の将軍 源頼家は寿永元(一一八二)年、源頼朝の長子として母北条政子との間に生まれた。正治元(一一九九... 1月9日 <新型コロナ>静岡県内125人感染 100人超は昨年9月17日以来 静岡県内では八日、新たに百二十五人の新型コロナウイルス感染が確認された。県内で一日の新規感染者が百人... 1月9日 <新型コロナ>群馬県で新たに94人感染 群馬県は八日、新たに九十四人の新型コロナウイルス感染を確認したと発表した。保健所別では太田二十一人、... 1月9日 集める、調べる、伝える 博物館の役割紹介 那須野が原博物館で企画展 博物館の歴史や役割を紹介する企画展「ミュージアム×ミュージアム−博物館ってなにするところ?−... 1月9日 <新型コロナ>栃木県で69人の感染確認 宇都宮市の体育施設でクラスター 栃木県と宇都宮市は八日、新たに六十九人の新型コロナウイルス感染を確認したと発表した。県内の感染確認は... 1月9日 <近代茨城の肖像>(3)香川志保子 皇后の洋装化を支える 明治時代、着なれぬドレスを纏(まと)い始めた皇后を、茨城出身の一人の若い女性がスタイリストと... 1月9日
googletag.cmd.push(function() { googletag.display(""div-gpt-ad-tn/article/footer_rect_left""); });
googletag.cmd.push(function() { googletag.display(""div-gpt-ad-tn/article/footer_rect_right""); });
(function() {
var pa = document.createElement(""script""); pa.type = ""text/javascript""; pa.charset = "utf-8"; pa.async = true;
pa.src = window.location.protocol + "//api.popin.cc/searchbox/tokyo-np.js";
var s = document.getElementsByTagName(""script"")[0]; s.parentNode.insertBefore(pa, s);
})(); おすすめ情報
首都圏ニュースの新着 記事一覧 <再発見!伊豆学講座>源頼家 闘争の末、悲運の将軍 源頼家は寿永元(一一八二)年、源頼朝の長子として母北条政子との間に生まれた。正治元(一一九九... 1月9日 <新型コロナ>静岡県内125人感染 100人超は昨年9月17日以来 静岡県内では八日、新たに百二十五人の新型コロナウイルス感染が確認された。県内で一日の新規感染者が百人... 1月9日 <新型コロナ>群馬県で新たに94人感染 群馬県は八日、新たに九十四人の新型コロナウイルス感染を確認したと発表した。保健所別では太田二十一人、... 1月9日 集める、調べる、伝える 博物館の役割紹介 那須野が原博物館で企画展 博物館の歴史や役割を紹介する企画展「ミュージアム×ミュージアム−博物館ってなにするところ?−... 1月9日 <新型コロナ>栃木県で69人の感染確認 宇都宮市の体育施設でクラスター 栃木県と宇都宮市は八日、新たに六十九人の新型コロナウイルス感染を確認したと発表した。県内の感染確認は... 1月9日 <近代茨城の肖像>(3)香川志保子 皇后の洋装化を支える 明治時代、着なれぬドレスを纏(まと)い始めた皇后を、茨城出身の一人の若い女性がスタイリストと... 1月9日
googletag.cmd.push(function() { googletag.display(""div-gpt-ad-tn/article/footer_rect_left""); });
googletag.cmd.push(function() { googletag.display(""div-gpt-ad-tn/article/footer_rect_right""); });