SAKEブーム先駆け 島田の大村屋酒造場 30年前から海外展開

「海外の方に日本酒を飲んでもらい、日本文化の魅力を発信したい」と話す松永孝広社長=島田市本通の大村屋酒造場で  世界的な和食ブームに合わせ、日本酒の海外人気が高まる中、その先駆けとなった酒蔵が静岡にある。「日本が誇れる伝統文化。必ず親しんでもらえる」と信じ30年前から輸出にかじを取る島田市の大村屋酒造場。日本酒の国内消費が減り続ける中、いまや海外での売り上げが全体の4割超を占める。 (広田和也、写真も)  江戸後期の一八三二年創業。島田市内唯一の造り酒屋で、年間千五百石(一石百八十リットル)ほどを生産する。切れのある辛口の「若竹鬼ころし」や「おんな泣かせ」が看板銘柄だ。  海外展開を始めたのは一九八五(昭和六十)年ごろ。当時、海外に関心を示す地方の酒蔵はほとんどなかった。全国の造り酒屋でつくる日本名門酒会の米国視察を機に、六代目社長の松永今朝二さん(83)が輸出に乗り出した。  最初は米・ニューヨーク。もっとも手間を掛けて造っていた「若竹鬼ころし 純米大吟醸」に絞り、販売を始めた。  数年がかりで現地の試飲会を重ね、日本酒の魅力を十分に伝えた上で輸出を始めた。輸送コストや為替の影響も受け「採算があってないような状態」だったが、今朝二さんは「米国の方たちが必ずおいしさにびっくりすると信じていた」と振り返る。  ニューヨークで著名なワイン専門店で取り扱われることになり、鬼ころしの評判はすぐに広まった。その辛さと上品さが、味が濃い米国の料理を引き立たせる食中酒として人気を集め、日系スーパーのほか、日本料理店などに販路が拡大していった。  輸出先は広がり、今ではフランスや英国、東南アジア、南米など、十六カ国で親しまれている。米国では日本酒の定番として紹介され、和食ブームが本格化した十年ほど前からはさらに売り上げが伸びた。  「海外で売れていなければとっくに店じまいしていた」と今朝二さん。今後の目標は、日本酒文化のさらなる発信にある。七代目の孝広さん(43)は「これまでは欧米の料理が日本に入ってきたが、これからは日本のおいしさを世界に伝える時代になる。その先頭を走って世界との懸け橋になりたい」と話す。 <日本酒の海外戦略> 国内の日本酒離れは年々加速している。県によると、全国の日本酒消費量は2017年が52万キロリットルで、ここ10年で10万キロリットル減少。逆に輸出は18年に2万5000キロリットルで、この10年でほぼ倍増した。県は19年度、県産品の販路拡大戦略「ふじのくにマーケティング戦略」の海外品目に日本酒を追加。県内の造り酒屋27蔵を国内外で開く商談会に招く。 関連キーワード 静岡 logo-en-hatena logo-en-twitter logo-en-facebook logo-en-line 関連記事ピックアップ「有名人の娘だから?」と不安だった神田沙也加さんに宮本亞門さんが返した言葉 追悼ツイートで明かす文化・芸能(2021年12月19日)窪塚洋介さんが築いた離婚後の家族の形 子どもを尊重…今の妻も前の妻も一緒に精子取引トラブルで訴訟「京大卒独身日本人と言ったのに…経歴全部ウソ」精子提供者を女性が提訴 全国初か社会(2021年12月27日)俳優 滝藤賢一さん 家族6人 2LDKで暮らしています!「絶対隠す」と決めた過去、ありのままに語り厚労省に採用…施設で育った女性「少しでもいいことに」社会(2022年1月4日)「感染者、あっという間に倍」尾身会長が危機感 高齢者の3回目接種が最優先課題社会(2022年1月7日)主婦ライターのイチオシ「4つだけ覚える0円英語学習」1日30分の英語系ユーチューブが凄いAD(株式会社Creajoy)「時代をつくるつもりで、一台をつくった」新型アウトランダーPHEV誕生AD(三菱自動車工業株式会社)Recommended by
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日期:2019/10/13点击:13