「都心に近い大自然」魅力の確立めざす　熊谷俊人・千葉県知事　新春インタビュー

本紙のインタビューに応じる熊谷俊人知事＝県庁で 　熊谷俊人知事（４３）が新春インタビューに応じた。四月で就任二年目となる県政運営、県内スポーツへの期待などを語った。（聞き手、構成・中谷秀樹） 　−二〇二一年はどんな一年だったか。二二年の展望は 　昨年は千葉市長時代、知事就任後も新型コロナウイルス対策に当たり、あっという間だった。課題や教訓は今年以降に生かしていく。また、県政の方向性や成果に向けた動きが県民に感じられる一年にしたい。 　−県の半島性の克服と活用を大きなテーマに掲げる 　半島ゆえに課題だった道路ネットワーク、海をつなぐ千葉港の整備も着実に進め、克服に努める。活用の意味では「都心に近い大自然」という立ち位置やメリットを提示していく。千葉県民は本当は県が好きでも胸を張るというところまでいけていない面があると感じている。千葉の魅力をしっかり確立していく。 　−ＳＤＧｓ（持続可能な開発目標）に対する考えは 　もともと行政が取り組んできた持続的かどうかの問い、多様性の尊重という部分。そこを全庁横断的な形で取り組んでいく。また、民間のインパクトが大きく、ＳＤＧｓが気になる人たち、企業や団体にも、これを機会に取り組んでもらうための入り口が、四日から申請が始まった「ちばＳＤＧｓパートナー登録制度」と思っている。 　−「県の宝」とする成田空港を抱える知事として、どのような発展を見すえているか 　都心部と成田空港を最短距離で結ぶ北千葉道路の一刻も早い全線開通が競争力強化のために極めて重要。神奈川県から都心を経由せずに成田に達する圏央道も二四年度に県内区間の全線開通を目指しているので、空港周辺のインフラ整備を着実に進めていく。私自身も非常に関心が高い分野で、人口減少で苦しむ東総地域などに雇用を一定程度維持できると考える。 　−昨年、県内で八競技開催された東京五輪・パラリンピックのレガシー（遺産）活用は 　一つ挙げるのはボランティア。今回のオリパラで手を挙げた人たちが、これからの県内のボランティア文化を支える土台作りを進めていく。パラリンピック教育にもいっそう力を注ぎ、学校での体験会を継続したり、パラスポーツの大会を誘致したり着実にやっていけると思う。 　−スポーツ観戦好きの知事にとって今年の県内スポーツ界の注目は 　プロ野球・千葉ロッテは昨季は優勝に手が届くところまできた。今年こそ、悲願のリーグ優勝を果たしてほしい。サッカーは柏レイソルが地元に定着しながら着実に成長を続けているので、Ｊ１で好成績を。ジェフ千葉は苦しい時期が長かったが、ずっと見てきた人間として完成度は着実に上がっているので、Ｊ１昇格は非現実的とは考えない。男子プロバスケットボールＢリーグの千葉ジェッツふなばしはシーズン真っただ中、常勝軍団をつくる第一歩で連覇を期待している。 　−鎌ケ谷市に二軍の拠点があるプロ野球・日本ハムのビッグボスこと新庄剛志新監督の印象は 　ものすごい注目度だと思う。県とも無縁じゃない。明るい存在を皆が求める社会的な気持ちをすごく感じる。あとはシーズンで好成績が挙げられれば良いが、やっぱり千葉ロッテに頑張ってほしい。今年もスポーツで千葉県を明るくしてほしい。 【関連記事】＜2021回顧 取材メモから＞12年ぶりに新知事誕生　歴代最多得票で圧勝　「認証店制度」など独自色次々 関連キーワード 千葉 logo-en-hatena logo-en-twitter logo-en-facebook logo-en-line 関連記事ピックアップ小池都知事が本紙に語った危機感「駐車場にコンセントさえない」、コロナ「敵が入れ替わった」社会(2021年12月29日)ジブリ美術館をコロナ禍が直撃 来館者は7分の1、大幅赤字に… 思い出のある人たちがふるさと納税で続々支援精子取引トラブルで訴訟「京大卒独身日本人と言ったのに…経歴全部ウソ」精子提供者を女性が提訴　全国初か社会(2021年12月27日)技能五輪Road to Tokyo レストランサービスの“若き匠”金メダルへの猛特訓に密着AD（TOKYO MX on 東京新聞）高市氏「女性天皇には反対せず」　歴代８人存在、「女系に反対」政治(2021年12月10日)立民は「多様性」で自民と差別化を　連合・芳野会長インタビュー　参院選向け立民・国民民主と連携強化政治(2021年12月16日)「記憶力がぐんぐん上がる魔法」と話題の”脳トレ”が凄い！AD（株式会社Art of Memory）「黒酢の21倍」耳鳴り世代が号泣の裏ワザとはAD（アイリンクス）Recommended by
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